2024.08.20
2023年9月からデュピクセント皮下注が「生後6ヵ月以上のアトピー性皮膚炎」に適応が拡大となりました。また、2024年3月からオルミエント錠が「2歳以上のアトピー性皮膚炎」に適応拡大されました。すなわち、両薬剤とも中等症・重症のアトピー性皮膚炎の小児にも投与が可能となったのです。当院でも投与開始した小児患者さんが両薬剤とも少しずつ増えてきております。
ただし、それぞれの薬剤で注意点があります。
デュピクセントは基本、自己注射を行う薬剤ですので、最初は当院看護師が保護者へ注射指導を行いますが、その後は自宅で保護者(可能なら子供自身も可)が患児に注射をすることになります。 特に体重が5~15㎏、30~60㎏の小児には新たに発売された200㎎シリンジを使用します。シリンジ製剤(注射筒に針が付いているタイプ)は当然ペン製剤よりも使い方は難しいので、保護者が頑張って使用方法を覚えてもらう必要があります。
またオルミエントは錠剤しかなく、小児用のシロップや細粒などはありません。よって錠剤が内服できるようになるまで投与は困難です。また投与前検査(採血、胸部レントゲン検査)や投与中の検査(採血)も成人と同様に必要です。ですので、現実的には錠剤が内服できて、当院看護師が採血できる7歳~9歳以降の投与になると思います。